コインリングの作り方を紹介します。

コインリング

コインリングの制作工程

コインリングの作り方は様々な方法がありますが、一例として簡単に紹介します。

①コインのセンターに穴を開ける

ドリルや糸鋸、パンチを使って、コインの真ん中に穴を開けます。
この段階でしっかりセンターを出しておかないと仕上がりが歪んでしまいます。慎重に。。

この段階の精度が最後までかなり影響するので、コインの中心に穴を開けるための専用治具もあるぐらいです。

②焼きなまし→成形をひたすら繰り返してリングの形状に

センターに開けた穴に鉄棒を突っ込み木槌で叩いたり、リングストレッチャーで広げたりして、少しずつリングの形状になるまで繰り返します。

この段階がコインリングを制作する上で一番神経を使うところです。
何も考えずにコインに圧力をかけると、ゆがみが出たりクラックが入ったり内側の模様がつぶれたりします。
コインにかかる圧力を指先で感じ取り、焼きなましを入れなおすタイミングを見極めないといけません。
ここが職人の腕の見せ所で、n.t.cの職人は、経験と失敗を何度も積み重ね、微妙な感覚を判断できるようになりました。
それでも失敗はつきものです(汗)

③指定の号数になるまで微調整及び粗磨き

②を繰り返していき、最終的に指定された号数になるまで微調整していきます。
その後、成形時についた傷やエッジを磨いて行きます。

指定号数までの微調整

特にリング内側のエッジは直接指にかかる部分なので、指あたりが悪いと長時間つけることで不快感が出てきてしまいます。
このあたりもしっかりと調整することで、長年愛着を持って使えるリングに仕上げていきます。

④燻し処理&仕上げみがき

よりビンテージ感を出すために、燻し処理を行います。
燻しのやり方はコインの素材によって異なりますが、基本は専用の溶剤が3種類あり、順番に漬けていくことでリングが真っ黒に燻されます。

この状態だと、ただただ黒いだけのリングなので、ここから更にビンテージ感が出るまで少しずつ磨いていきます。
そうすることで、素敵なビンテージリングが出来上がります。

コインリングの完成

コインリングの完成

いかがでしょうか?
あくまで簡単な説明となりましたが、一口に穴を開けて曲げるだけと言っても様々なこだわりのもと細かい作業の集大成でコインリングが出来上がっていることがわかるかと思います。
もっと細かい部分の技や技術もありますが、それはn.t.cの企業秘密。
余裕ができればワークショップなども開こうかと思っておりますので、その時はこそっと教えるかも(笑)

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